内容について
プロイセン×ハンガリーのR18小説の合同誌です。
ノベルティーとしてしおりが一枚(絵柄は2種、どちらになるかはランダム)がついてきます。なくなり次第終了となります。
執筆者:カイエさん、彩文アヤさん、さのさん、siopuさん、稜(五十音順)
表紙イラスト:おんさん
※頒布の際に年齢確認を行っています。イベントでご購入予定の方は、顔写真のついた身分証明書をご持参ください。
サンプル
足跡、新雪に。(抜粋)
「一緒に寝るの、久しぶりね」
「そうだな」
いきなり足に冷たいものがふれた。ぎょっとして思わず引っこめたのに、しつこく追いかけてくる。
「おい」
「なに」
「お前だろ」
「なんのこと?」
しれっとした顔をしてやがる。でも俺の足にふれているのは、間違いなくハンガリーの足だった。子どもみたいなことしやがって。
仕返しに足の間にハンガリーのものを挟む。じたばたともがいてるけど、簡単に逃げられないようにがっちり押さえてるから抵抗するだけ無駄だ。
「ちょっと、もう、離してよ」
「なんのことだ?」
「この野郎……」
今度はわきの下に手を突っこんでくすぐってくる。こっちも負けじとくすぐり返す。
「おらおらっどうだっ」
「やっ、そこはっ、やだっ、……このっ」
「あってめぇ!」
手やら足やら頭やら、とりあえず使えるところは全部使って、くすぐったり寒がらせたり。くんずほぐれつしながら抵抗を奪い取っていく。
「けせせせ、どうだ、参ったかー!」
息を荒げながら四肢を押さえつけた。そしてようやく自分の体勢に気づく。
「絶対降参しないわよ」
ハンガリーはまだ気づいていないらしい。俺に組み敷かれていることに。
両方の手首を押さえつけて、下半身は服ごしだけどぴったり密着させて。乱れた髪や呼吸がなんとも言えずそそる。一気に全身に火がついて、生唾を飲んだ。
なんだかまずい気がする。だけどここであわてるとガキみたいだ。だからあえて偉ぶって言った。
「降参しないと、キスしちまうぜー!」
「えっ、……あっ! 馬鹿!」
馬鹿はお前だ。今さら自分の状況に気がつくなよ。
ここでおとなしく降参してくれれば、ただの悪ふざけで済む。頼むから降参してくれ。
「参ったって言えよ」
「嫌。絶対、嫌」
「おい、マジでキスするぞ」
「できるんならやってみなさいよ」
余裕しゃくしゃくだ。本当は俺の方が余裕がないんだって、見抜かれてるのかもしれない。
でもここで逃げ出すのは男が廃る。
顔の横に手をついた。少しずつ近づいていく。息が吹きかかるくらいの距離になって、ハンガリーはおびえた様子で目を閉じてしまった。
「降参するか?」
頑固に首を振る。でも追い詰められてしまったのは俺の方だ。進むか引くかは自分で決めないといけない。
頭がぐるぐるする。
キスくらいどうってことない。誰だってしてる。それに相手はハンガリーだ。意識する方がおかしい。
ぐっと顔を近づける。きつく目を閉じて、それから、――。
「……っ」
ふれていたのはほんの一瞬だった。やわらかさとかあたたかさとか、そんなのさっぱりわからなかった。やってみたらやっぱり大したことなかった。
だけど心臓はばくばくと脈打っている。
まぶたを開けるとハンガリーと目が合った。至近距離の真正面から見つめ合う。呼吸がまともにできない。
唇がゆっくりと動く。なにを言うのかと思ってびくびくしていたら。
「本当に、キス、したの?」
その挑発は色々な地雷を踏みつけた。ためらいなんて綺麗さっぱり吹き飛んだ。
「今の言葉、たっぷり後悔させてやる」
一度経験してしまえば二度めは気が楽だ。さっきよりも長く唇を押し当てる。唇を離しながら指を絡めた。
「舌、入れるぞ」
「……うん」
ゆるくひらいたすきまから舌をねじこむ。歯をなぞる。きゅ、と手が握られた。やわらかくてあたたかいハンガリーの舌と俺のものを絡める。最初は逃げていたくせに、だんだん大胆になってきた。
自分のものか相手のものかわからない唾液を飲みこむ。味なんてしないくせに甘ったるい。
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